原作者であるさくらももこ先生とTARAKOさんの出会いは、まさにシンクロニシティと呼ぶにふさわしい劇的なものだった。アニメ化にあたりオーディションが難航する中、さくら先生自らが「自分の声にそっくりな人がいる」と見つけ出したのがTARAKOさんだったというエピソードはあまりにも有名だ。
ラジオ番組や対談で二人が並んで話すと、どちらが喋っているのかスタッフさえ見分けがつかなくなったという伝説的な秘話も残されている。単に声質が似ていたというだけではない。昭和のノスタルジーを愛し、日常の小さな滑稽さを面白がる感性そのものが深く共鳴していた。作者の分身としてのキャラクターに、完璧な魂を吹き込むことができる唯一無二の表現者。二人の奇跡的な出会いがあったからこそ、あの作品世界は完成したのだ。