良かれと思って選んだギフトが、日本の贈答文化におけるタブーに触れてしまう事例は少なくありません。悪気がないからこそ、還暦祝いで渡してはいけないNG品を把握しておく必要があります。
- 履物・靴下・玄関マット:「相手を踏みつける」「見下す」という意味を持ち、目上の人への贈り物としては不敬とされます。
- 老眼鏡・補聴器・シニアグラス:直接的に「老化」を意識させるアイテムは、本人の自尊心を傷つける恐れがあります。必要であれば本人が自分で選んで買うべきものです。
- 時計・文房具・ビジネス鞄:「もっと勤勉に働きなさい」という教訓的な意味合いを含むため、上司や目上の親族には避けるのが無難です(実の親子で明確な希望がある場合を除く)。
- 刃物(包丁・ハサミ):「縁を切る」という連想を生むため、慶事では厳禁とされます。
- 櫛(くし):「苦(く)」や「死(し)」に通じる語呂合わせから忌み嫌われます。
- 日本茶(緑茶):弔事(香典返し)に使われる頻度が高いため、お祝い事では紅茶やコーヒー、華やかな茶葉を選ぶのが通例です。
また、ネット上では「現金やギフト券を渡すのはマナー違反か」という議論が散見されます。結論として、目上の人に対して現金を剥き出しで贈るのは失礼にあたりますが、旅行券やカタログギフトといった「用途を定めた金券」であれば現代社会では十分に受け入れられています。