荷物検査場でPCを取り出し、ベルトを外し、ペットボトルの水を飲み干す——そんな煩雑な作法は2026年の標準仕様ではない。導入された新型CTスキャナーとAI解析システムにより、荷物はバッグに入れたままコンベアを通過する。検査員がモニターを凝視する時間は従来の3分の1に短縮され、利用者の体感待ち時間はほぼゼロに近い。
「羽田や成田をはじめ、世界の主要ターミナルで導入が進んだ『ウォークスルー型認証』は、空港の概念を通過施設から滞在空間へと変えた」と航空アナリストは指摘する。パスポートを一度登録しておけば、免税店での決済から搭乗ゲートの通過まで、文字通り「手ぶら」で完結する仕組みだ。かつて出発2時間前の空港到着が鉄則だった時代から、今やわずか45分前でも余裕を持ってフライトに間に合う時代へとシフトしている。