古本屋やフリマアプリで単行本を探した読者の多くが突き当たるのが、「この作品は絶版になったのではないか」という疑問です。出版業界の流通構造に照らし合わせて検証すると、厳密にはガンガンコミックス絶版という公的な宣言が出されているわけではありません。日本の商業出版において、版元が契約を完全に解除する法的な「絶版」手続きを取るケースは稀であり、現状は業界用語で言うところの「重版未定(長期品切れ)」に分類されます。
発行元であるスクウェア・エニックスの流通システム上、データベースから完全に抹消されたわけではないものの、実質的には市場に新品が一切供給されない「事実上の絶版」として機能してしまっています。著者である竜騎士07氏が手がけた大長編シナリオを忠実にコミカライズした本作は、本編だけでもEpisode1からEpisode8まで全50巻、スピンオフや外伝(『翼』『紫』など)を合わせると全53巻を超える大巨編です。
出版社の在庫管理において、これほど巻数の多い作品を常に倉庫へ確保し続けることは莫大な保管コストと廃棄リスクを伴います。結果として、連載終了に伴い増刷のラインが完全に停止し、全国の書店店頭から一斉に姿を消すこととなりました。