「ナウシカのように、メーヴェに乗って自分の身体で風を感じて飛びたい」——この長年のファンの夢を、現実の航空工学プロジェクトとして具現化した人物がいます。メディアアーティストの八谷和彦氏です。
八谷氏は2003年より個人的な航空機開発プロジェクト「OpenSky(オープンスカイ)」を始動。東京大学大学院の航空宇宙工学専門家やグライダー工房の協力を得ながら、10年以上の歳月をかけて基礎研究と滑空実験を重ねました。
報道各社や滑空場関係者の記録によると、プロジェクトの集大成となったジェットエンジン搭載機「M-02J」は、北海道滝川市をはじめ日本各地のテストフライトで高度数百メートルまで上昇し、美しい旋回飛行を披露しました。そして近年、千葉県野田市の関宿滑空場で開催されたイベントにて多くの観客が見守るなか公式ラストフライトを無事に終え、20年以上にわたる挑戦の歴史に華々しい幕を下ろしました。
このプロジェクトによって、「尾翼のない平らな翼に人間が乗り、体重移動で旋回しながらジェット推進で飛ぶ」というナウシカの世界観が、現代の航空力学において実際に成立することが完全に証明されたのです。