リコールにまつわる誤解として最も多いのが、「リコール、改善対策、サービスキャンペーンはすべて同じもの」という認識です。自動車メーカーが無償改修を行う制度には、法令上の明確な区分が存在します。
ホンダ改善対策サービスキャンペーンとリコールの違いは、安全基準に関わる重大性の度合いにあります。「リコール」は道路運送車両の保安基準に適合していない、または適合しなくなるおそれがある構造・装置の欠陥を是正するもの。「改善対策」は保安基準には抵触しないものの安全上放置できない状態。「サービスキャンペーン」は商品性の向上や品質改善を目的とする処置です。
さらに見落とされがちな重大な事実が、リコール未実施車検通らないという制度上のペナルティです。特に乗員の生命に直接影響を及ぼす重要保安部品のリコールについて、国は未改修車両に対して車検時の適合証明(改善済証)の提示を義務付けており、改修を済ませていない車両は自動車検査証の更新が拒否されます。「動いているから後回しでよい」という自己判断は、車検切れによる公道走行不可という事態を招きます。