下処理と焼き方の基礎を固めた上で、家庭の食卓で絶対に外さない2大定番の調味テクニックを押さえましょう。どちらも手羽元揚げないカリカリレシピの系譜でありながら、仕上がりのキャラクターは大きく異なります。
素材の旨味をダイレクトに噛みしめる「塩胡椒&レモンガーリック」
居酒屋クオリティの香ばしさを素早く楽しみたいなら、余分な調味液を使わない手羽元カリカリ焼き塩胡椒が最良の選択肢です。塩には肉のタンパク質を適度に引き締め、水分を外に出す作用があります。
【材料(2人前)】
・手羽元:6〜8本(約400〜500g)
・粗塩:小さじ1/2〜2/3(肉の重量に対して約0.8%がベスト)
・黒胡椒(粗挽き):小さじ1/2(たっぷり推奨)
・おろしにんにく:小さじ1/2
・酒:小さじ1
・片栗粉:大さじ1
・サラダ油(または米油):熱伝導用として小さじ1
下処理した手羽元に酒、おろしにんにく、塩、黒胡椒を順に揉み込み、常温で約5〜10分馴染ませます。水気がにじみ出てきたら、全体に片栗粉を薄く纏わせて前述の「弱中火→蒸し→強火の水分飛ばし」を行います。仕上げにレモンを搾るだけで、余分な脂気のないスッキリとした旨味と、耳に響くほどのカリカリ食感が楽しめます。
名古屋風のやみつきスナック感「カリカリ甘辛黒胡椒タレ」
大人から子どもまで絶大な支持を集める手羽元カリカリ甘辛タレは、焼き上がった後に「どうタレを絡めるか」で成否が180度分かれます。多くの人が陥る失敗は、フライパンの中にタレを一気に流し込んで長時間グツグツと煮詰めてしまい、せっかく苦労してカリカリに焼き上げた片栗粉のシェルをドロドロに溶かしてしまうケースです。
【黄金比のタレ(手羽元6本分)】
・醤油:大さじ1.5
・本みりん:大さじ1.5
・砂糖(上白糖または三温糖):大さじ1
・すりおろし生姜:小さじ1/3
・白炒りごま&粗挽き黒胡椒:お好みの量
重要なのは、タレと手羽元の合流ポイントです。手羽元のカリカリ焼きが完成したら、一度フライパンからバットや網の上に取り出します。空いたフライパンに溜まった古い油をキッチンペーパーで完全に拭き取り、そこへ調味料だけを投入して中火にかけます。タレの水分が蒸発し、泡が大きくなって「とろみのある蜜状」になるまで約30〜40秒煮詰めたところで火を止め、手羽元を戻し入れます。サッと転がして表面に飴色の被膜をコーティングするだけで、カリッとしたクリスピー感を1ミリも損なわずに濃厚な甘辛味が定着します。