「足の爪の色がおかしい」と感じた場合、足の爪の変色は何科を受診すべきか迷う方が多いですが、結論から言えば最初の窓口は間違いなく皮膚科です。
皮膚科は毛髪や爪を含む全身の皮膚付属器の専門診療科であり、近年ではフットケア外来や爪専門外来を併設するクリニックも増加しています。なお、爪の下の骨の異常(外骨腫など)が疑われる場合は整形外科、巻き爪に伴う高度な化膿や肉芽形成で外科手術を要する場合は形成外科、下肢の血流不全が主原因である場合は血管外科や循環器内科との連携治療が行われます。
皮膚科で行われる爪トラブルの専門検査
皮膚科の爪トラブル診療では、主に以下のような専門的検査が行われ、原因を科学的に特定します。
- 直接鏡検(顕微鏡検査):変色またはもろくなった爪の一部を微量に削り取り、苛性カリ(KOH)溶液で角質を溶解させて顕微鏡下で観察します。白癬菌の菌糸や分生子の有無をその場で確認でき、5〜10分程度で確実な診断が下されます。
- ダーモスコピー検査:特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)を用いて、爪の色素沈着パターンを精密に観察します。メラノーマに特有の不規則な色素ネットワークや、内出血特有の均一な血腫パターンを非侵襲的かつ高精度に鑑別します。
- 真菌培養検査・PCR検査:顕微鏡検査で判定が難しい場合や、原因菌の菌種(白癬菌以外のカンジダや非白癬性真菌など)を厳密に同定するために行われます。
治療方針としては、爪白癬であれば最新の爪専用外用液や、定期的な血液検査で肝機能を確認しながら服用する内服薬が処方されます。緑膿菌感染であれば抗菌外用薬と患部の徹底的な乾燥管理、爪下血腫で内圧が高まり激痛がある場合はレーザー等で爪に微細な孔を開けて鬱血を抜く除圧処置などが実施されます。