ネット上の掲示板やSNSで散見される情報の中には、技術的な根拠を欠いたまま拡散されている誤解が数多く存在します。その代表例が「着信音が鳴らないときはLINEを再インストールするのが一番確実」という言説です。これは非常にリスクの高い悪手といえます。事前のバックアップが不完全だった場合、過去のトーク履歴や画像、購入スタンプなどの重要資産を失う危険がある上、再ログイン時の二段階認証トラブルでアカウント自体にアクセスできなくなる二次被害すら招きかねません。
また、多くのユーザーが陥る盲点が「本体側面の音量ボタンを押しても着信音量が上がっていない」という現象です。iOSでは「ボタンで変更」の設定がオフになっている場合、音量ボタンで上下するのは動画や音楽の「メディア音量」であり、着信音と通知音の音量は固定されたまま変化しません。結果として、いくらボタンを連打しても着信音は無音レベルのまま放置されることになります。
さらに見逃せないのが、ワイヤレス技術の普及に伴うオーディオ出力の迷子です。カバンの中にしまってある完全ワイヤレスイヤホンがケースの接触不良で電源オンのまま認識されていたり、自宅のガレージにあるマイカーの車載ナビとBluetoothが繋がったままになっていたりすると、着信音はすべてそちらの外部スピーカーへ転送されます。本体から音が出ない時は、コントロールセンターからBluetooth自動接続の解除を試みるのが鉄則です。
あわせて、iPhone画面ロック中の通知スタイルにおいて「プレビューを表示」を「しない」に設定していると、画面保護の観点から呼び出し通知そのものが極小化され、ロック画面で即座に通話画面がポップアップしない仕様も意外と知られていない落とし穴です。