重厚なコンクリートに囲まれた東京拘置所。その一室で過ごす木嶋佳苗の毎日は、死刑の恐怖にただ震える一般的な収容者のイメージとは大きく掛け離れている。
彼女は支援者を通じて定期的に差し入れを受け取り、手紙の往復やブログの代行更新を継続。特筆すべきは、服役中に3度にも及んだ異例の「獄中結婚」劇だ。養子縁組や改姓を繰り返し、自らの生活拠点や人間関係を強固に保とうとするその姿勢は、拘禁という極限状態にあっても他者をコントロールしようとする特異な心理を映し出している。支援者や夫となった男性たちは、彼女の巧みな自己演出と圧倒的な文章力に惹きつけられ、獄外からその生活を支え続けているという。