伊黒小芭内が常に口元を包帯で頑なに隠している理由は、彼が背負った身の毛もよだつ壮絶な生い立ちに直結しています。
伊黒の生家は、八丈島の山奥で人を殺して奪った金品で暮らす強盗一族でした。その一族は、下半身が蛇の姿をした凶悪な女の「蛇鬼」を神と崇め、奪った財産と引き換えに自らが生んだ赤子を生贄として捧げていたのです。一族は完全な女系で、男が生まれるのは実に370年ぶりのことでした。
珍しい男児であり、さらに左右で瞳の色が異なる「オッドアイ(金目と青緑の虹彩異色症)」を持って生まれた小芭内は、蛇鬼に気に入られ、「より大きく育ってから喰らう」という理由で、12歳になるまで暗い座敷牢に幽閉され続けました。
ある夜、座敷牢から引きずり出された小芭内は、蛇鬼の気まぐれによって「自分の口と同じ形に裂く」という名目で、親族の女たちの手によって口元を耳元まで切り裂かれ、流れた血を蛇鬼に飲まれるという地獄の拷問を受けます。包帯の下に隠された素顔には、このときに刻まれた痛々しい裂傷痕が残っています。 (出典: 鬼 滅 の 刃 伊 黒(Yahoo!ニュース))