鳥取県が「全国人口ワースト」であり続ける背景には、偶然ではなく歴史的・地理的・経済的な明確な要因が存在します。
1. 可住地面積の少なさと山陰特有の地理的制約
鳥取県は中国山地を背負い、日本海に面する東西に細長い地形をしています。県土面積の約7割を林野が占めており、人が暮らせる可住地面積は全国43位と極めて狭小です。大都市を形成できる広大な平野部が千代川流域(鳥取平野)や日野川流域(米子平野)など限定的なエリアに限られています。
2. 明治期の廃藩置県と自治体再編の歴史
明治初期、一時は鳥取県が島根県に編入・統合された歴史があります。その後、地元の請願運動によって1881年(明治14年)に再置(独立)されましたが、このときに画定された県域が因幡国(東部)と伯耆国(中・西部)に限定されたコンパクトなエリアであったため、最初から人口母数が小さな県としてスタートしました。
3. 大企業本社や第3次産業の集積不足
山陽側(岡山・広島)や関西圏に比べて高速交通網の整備が遅れた歴史があり、大手企業の支社やメガIT企業などのホワイトカラー層の職場が限られています。製造業や農業・水産業などの基盤産業は根強いものの、オフィスワークや高度専門職を志向する若者を受け止める雇用のキャパシティが不足している点が構造的ネックです。