2013年初頭、激しい腹痛や体調不良をきっかけに医療機関を受診した麻美ゆまを待っていたのは、予想もしなかった診断結果でした。当時発表された病名の真相は「卵巣境界悪性腫瘍(らんそうきょうかいあくせいしゅよう)」です。
日本婦人科腫瘍学会の解説によると、卵巣腫瘍は「良性」「境界悪性」「悪性(いわゆる卵巣がん)」の3つに分類されます。境界悪性腫瘍は、細胞の増殖形態が悪性に類似しているものの、浸潤能(周囲の組織へ急速に深く侵入する力)が一般的ながんに比べて低く、良性と悪性の中間に位置付けられる稀少な疾患です。しかし、放置すれば腹腔内への播種(腫瘍細胞が散らばること)や転移のリスクがあり、早期の外科的介入が不可欠とされます。
受診時、すでに腫瘍は相当な大きさに達しており、腹水が溜まるなど病状は一刻を争う状態でした。当時26歳という若さで突きつけられた過酷な告知は、一人の女性としてもタレントとしても受け入れがたい現実でしたが、医師の説明と家族の支えを受け、彼女は病魔と真っ向から戦う道を選択しました。