どんなに優れた電気標識であっても、巨大地震や大規模停電(ブラックアウト)によって施設全体の電源が喪失してしまえば、ただの暗闇の板と化してしまう危険を孕む。この課題を打破したのが、高輝度蓄光素材と有機発光体の技術革新だ。
現代の防災現場で採用が進む最新の標識は、普段の室内照明の光を効率よく蓄え、電気供給が完全に絶たれた状態でも十数時間にわたって自発光を継続する。従来の蓄光塗料とは比較にならないほどの高輝度を誇り、煙を透過しやすい波長を発する新素材も実用化された。災害時の「最悪のシナリオ」においても確実に機能し続けるタフネスさこそが、現代防災技術における最大の到達点と言える。