カサンドラ症候群に陥る人々のプロフィールを分析すると、ある共通した性格的傾向が浮かび上がる。それは決して「メンタルが弱い」ということではない。むしろ逆だ。社会的に自立し、責任感が強く、他者の痛みに敏感な人ほどリスクを抱えている。
特に顕著なのが、相手の感情や場の空気を察知する能力、いわゆる「高い共感力」を持つタイプだ。相手の表情や些細な言動から意図を汲み取ろうと努力するあまり、感情的な反応が返ってこない事態に直面した際、「自分が至らないからだ」「もっと理解してあげなければ」と自尊心を削りながら関係改善に奔走してしまう。
以下の項目に当てはまる数が多いほど、カサンドラ状態に陥りやすい傾向があると言える。
・几帳面で途中で投げ出すことが苦手な「完璧主義傾向」がある
・相手の感情の揺れ動きに敏感で、困っている人を放置できない
・問題が起きたとき、まず「自分に原因があるのでは」と省みる
・周囲からの期待に応えようと、自分の辛さを隠して無理をしてしまう
・「世間体」や「家族の形」を大切にし、波風を立てないよう我慢を重ねる
こうした誠実さや優しさが、皮肉にも関係性の歪みを長引かせる要因となってしまうのだ。