国内大手キャリアは、単なる通信土管からの脱却を掲げ、メタバースを次世代プラットフォームとして戦略的に位置づけています。中でもNTTコノキューのメタバース動向は業界内でも際立っており、XR分野に1,000億円規模を投じる方針のもと、法人向けソリューション「DOOR」やメタバース空間「DOOR Neo」を展開。自治体の観光誘致や企業のバーチャルオフィス需要を泥臭く獲得し、収益化の基盤を固めました。
都市連動型メタバースの金字塔として知られるのが、KDDIが手掛けるバーチャル渋谷の事例です。ハロウィンイベントでの雑踏事故対策を契機に始まったこの取り組みは、渋谷区公認の配信プラットフォームとして定着。大手ブランドとのタイアップ広告やバーチャル音楽ライブを通じて、持続可能な収益モデルを確立しました。
これらのメタバース活用事例で成功を収めたプロジェクトに共通しているのは、リアルな都市や既存コミュニティとの強固な接続です。バーチャル空間を孤立した別世界にするのではなく、現実の課題や商業圏とシームレスに結びつけたメタバースに注力する日本企業が、確固たるポジションを築いています。