緊迫感が漂う現場を引っ張るのは、実力派として名高い主演俳優だ。過酷なロケにも一切の妥協を見せず、極限状態に追い込まれる主人公の心情を鬼気迫る演技で体現している。深夜まで及んだ地下通路での撮影では、息が白くなるほどの極寒の中で何十テイクも重ねたという。共演者との息の合った掛け合いも話題を呼んでおり、撮影の合間に見せる一瞬の和やかな笑顔すら、張り詰めた緊張感の裏返しと言える。
メガホンをとる監督の執念も尋常ではない。緻密な映像美と登場人物の心理描写に徹底的にこだわるスタイルで知られる監督は、今回の撮影にあたりリアルな質感の追求を最優先した。カメラアングル一つにも数時間を費やし、光と影のコントラストで心理的圧迫感を表現。キャスト陣へ与えられた演技指導は極めて具体的かつシビアで、緊迫感溢れる本格サスペンススリラーの最高峰を目指す熱量が現場全体を支配している。