この激動の時代を語る上で欠かせないのが、突如として業界の常識を打ち破った高橋がなり率いるソフト・オン・デマンドの存在だ。テレビ番組制作のノウハウを大胆に持ち込んだ同社は、過激かつユーモア溢れる「企画もの」という新ジャンルを確立。それまでの暗いイメージを全否定し、ドキュメンタリーやバラエティの要素を融合させた破天荒なアイデアで市場を席巻した。
その象徴とも言えるのが、街中に突如現れる透視鏡付き移動車「マジックミラー号」である。公道や日常風景に異空間を突入させる衝撃的なコンセプトは、日本中の視聴者の度肝を抜いた。企画もののムーブメントは、視聴者に対して「何が起こるかわからないライブ感」を提供し、単なるタレントビデオではないアミューズメントとしての映像体験を根付かせることに成功したのだった。