犯罪心理学の視点において、彼が抱いていたカニバリズム(食人嗜好)は、極度の自己愛、劣等感、そして対象を自己と同化・所有したいという歪んだ好意の現れとして分析される。美しいものへの憧憬が凶行へと直結したその心理構造は、異常でありながらも、人間が内に秘める無意識の闇と紙一重の場所にあると指摘される。
人々がこの凄惨な事件に引き寄せられ続ける理由は、単に猟奇的欲求を満たすためだけではない。平穏な日常のすぐ隣に潜む絶対的な悪、法治国家が直面した法的手続きの限界、そして悪名を売って生き延びる加害者を目の当たりにした際の大衆の無力感――そうした複合的な恐怖と倫理的惑いが、今なお私たちの無意識を揺さぶり続けているからに他ならない。