敦賀気比のプロ野球における足跡を振り返る時、まず目を奪われるのはその「質の高さ」だ。単に指名数を稼ぐのではない。球界の歴史に名を刻むトップランナーを定期的に送り出してきた実績がある。
1990年代末、俊足巧打のショートとして広島東洋カープの主力となった東出輝裕が道を開いた。続いて読売ジャイアンツの絶対的エースとして最多勝を獲得し、通算133勝を挙げた左腕・内海哲也がその評価を決定的なものにする。そして現代、日本球界を代表するスラッガーからメジャーリーグの舞台へと駆け上がった吉田正尚の存在は、敦賀気比という名の価値を世界規模へと押し上げた。
彼らに共通するのは、プロ入り後の伸びしろの大きさだ。高校時代に完成された「小さくまとまった選手」ではなく、プロの苛烈な練習量とスカウティングに耐えうるしなやかな骨格と打撃理論の土台を持って入団してくる。だからこそ、高卒、大卒、社会人経由のどのルートを辿っても、球界の頂点へと登り詰めることができるのだ。