インターネット上の掲示板やSNSで散見される「岡山理科大はFラン大学なのか」「やばい大学なのでは」というネガティブな囁き。結論から言えば、この評価は一面的な記号消費と過去の報道残滓が生んだ巨大な偏見に過ぎません。
かつて2017年から2018年にかけて、学校法人加計学園の獣医学部新設をめぐる政治的議論が連日メディアを騒がせました。連日のテレビ報道によって大学名が広く知れ渡った結果、内実を知らない一般層に政治的な文脈と結びついたネガティブな印象が刻まれてしまった歴史的経緯があります。現在、騒動から年月を経て、キャンパスには落ち着いたアカデミックな空気が戻っていますが、ネット空間のアルゴリズムは未だに過去の炎上キーワードを増幅し続けています。
もうひとつの要因は、地方私立大学特有の偏差値帯にあります。首都圏のMARCHや関西の関関同立といった難関私大と比較した際、工学部や生命科学部の一部の学科で偏差値37.5〜40.0という数値が付くことがあります。この数字だけを切り取ったネットユーザーが「誰でも入れるFラン」と乱暴にレッテルを貼る構図が存在します。
しかし、学術現場を直視すると全く異なる事実が浮かび上がります。岡山理科大学は広大な実験棟群や最新の電子顕微鏡、大型放射光施設SPring-8の利用実績など、地方私大としては破格の実験設備を保持しています。単に偏差値の輪切りで測れるレベルではなく、実学に重きを置いた教育環境が整備されている点を見落としてはなりません。