若きカリスマミュージシャンの急死というショッキングな出来事に対し、当時のインターネット掲示板やSNSでは「自ら命を絶ったのではないか」「何らかの事件に巻き込まれたのではないか」といった心ないデマや憶測が飛び交いました。しかし、残された客観的事実と一次情報を照らし合わせると、それらの噂は完全に根拠のない誤解であることが証明されます。
第一に、志村は亡くなる直前まで極めて前向きに、そして貪欲に次期アルバムの構想を練り、スタジオ作業を続けていました。自著『東京、音楽、ロックンロール』や音楽専門誌『ROCKIN'ON JAPAN』『MUSICA』に残されたインタビュー、公式ブログの記述を見ても、新曲のデモ制作に対する強い意欲と手応えが克明に綴られています。死の直前まで「次はとんでもないアルバムができる」と周囲のスタッフやメンバーに熱く語っており、自死を選ぶ動機や精神的な兆候は皆無でした。
第二に、当時の現場検証および関係者の証言です。自宅内には遺書などは一切存在せず、作業途中のギターや制作機材、書きかけの歌詞ノートがそのまま残されていました。生活の途中でふと糸が切れるように訪れた身体的な急変であったことは、現場の状況からも明白です。