移転をめぐっては、インターネット上やSNSで一部の誤解や不正確な噂が散見されます。トラブルを防ぐために知っておくべき代表的な盲点を整理します。
第一の誤解は、「移転初日から誰でも自由に新病院にウォークイン(当日受診)できる」という思い込みです。前述の通り、特定機能病院の運用原則は変わりません。紹介状なしで受診すると高額な選定療養費が自己負担となるだけでなく、緊急性の高い患者が優先されるため、外来枠の状況によっては当日の受診を断られるケースもあります。
第二の盲点は、「大阪狭山市から完全に近大の医療が消滅する」という極端な噂です。大学本部および医学部の主機能は泉ヶ丘へ移りますが、跡地活用計画に基づき、地域に必要な医療機能の維持に向けた協定が結ばれています。「かかりつけの近大医師がどこへ行くのか」は、担当医や外来窓口で個別に案内されているため、通院中の方は直接主治医へ確認することが確実です。
【プロの結論】近大病院を受診すべき人・慎重になるべき人の判断基準
南大阪の医療再編が進む中で、患者自身が「どの医療機関にかかるべきか」を賢く選ぶトリアージ視点が求められます。医療体制の健全な維持と自身の負担軽減を両立するための判断基準は以下の通りです。
【近大病院を受診すべき人】
- かかりつけ医から「精密検査や専門医の確定診断が必要」と判断され、紹介状を受け取った人
- がん、重度の循環器・脳血管疾患、難病指定疾患など、高度な先端医療・治験・集学的治療を必要とする人
- 南大阪エリアで救急搬送や高次救命処置を要する重篤な急性期状態の患者
【慎重になるべき(地域の一般クリニック・かかりつけ医を優先すべき)人】
- 風邪症状、軽度の腹痛、慢性疾患の定期薬処方など、日常的なプライマリ・ケアを求める人
- 紹介状を持たず、できるだけ受診費用(選定療養費7,700円)や待ち時間を抑えたい人
- 駅前・病院周辺の混雑を避け、近所で迅速な診察と処方を希望する人