近年、多くの書店やメディアで土光敏夫を取り上げたビジネス評伝・リーダーシップ論が再び脚光を浴びている。先の見えない変化の時代、テクノロジーがどれほど進化しても、人を動かし組織を束ねるのは「リーダーの人間力と倫理観」に他ならないからだ。
土光が遺した哲学は、要約すれば極めてシンプルだ。 「失敗を恐れて何もしないことを最大の悪とせよ」 「トップが一番苦労をし、手柄は現場に譲れ」 耳障りの良いカタカナ言葉が飛び交う現代のマネジメント論において、土光の言葉は泥臭く、しかし嘘がない。目先の利益や体裁にとらわれず、本質を見据えて腹を括る覚悟。これこそが、不確実な時代を切り拓く現代のビジネスリーダーに必要な姿勢である。