「パーマをかけたのに、1週間も経たずにストレートに戻ってしまった」とサロンへクレームを入れるケースがありますが、毛髪科学の観点から見ると、薬剤による化学結合がわずか数日で完全に消滅することは極めて稀です。
多くの場合、パーマが取れたのではなく、「髪のダメージ進行により内部の水分保持力がゼロになり、カールを形成できなくなっている」状態に陥っています。ブリーチ履歴がある毛髪や、日々の高温アイロンで炭化した毛髪は、水分を含んでも膨潤せず、リッジを押し出す反発力を失ってしまいます。この状態でいくら乾いた髪にワックスを擦り付けてもカールは現れません。
改善策は明快です。シャンプー後のトリートメントによるCMC(毛髪細胞間脂質)の補給と、アウトバストリートメント(ヘアオイル・ヘアミルク)による保湿です。スタイリング前の土台として油分と水分を補給してあげるだけで、眠っていたパーマのウェーブが驚くほど鮮やかによみがえります。「取れた」と早合点して再度パーマをかけると、過度なダメージにより取り返しのつかないポーラス毛(スカスカの毛髪)へと進行するため、厳重な注意が必要です。