結論から申し上げますと、東京駅の改札内(在来線・新幹線コンコース共)にマクドナルドは存在しません。エキュート東京やグランスタ東京といった改札内商業施設がどれほど拡張されても、ファストフードチェーンの代表格であるマクドナルドは出店していないのが揺るぎない事実です。
それにもかかわらず、なぜ「改札内にあるはずだ」と誤認し、迷子になる利用者が続出するのでしょうか。現場の観察と駅構造の分析から、主に3つの構造的要因が浮かび上がってきます。
第1に、グランスタをはじめとする改札内モールの圧倒的な規模感です。「これだけ大規模なエキナカ施設があるのだから、マクドナルドのような主要チェーンも当然どこかに入っているだろう」という利用者の先入観が働きます。しかし、JR東日本グループのエキナカ戦略では、全国展開の低価格ファストフードよりも、限定スイーツ、高単価弁当、ご当地グルメ、プレミアムカフェなどの誘致が優先される傾向にあります。
第2に、地図アプリや乗り換え案内での検索表示の罠です。「マクドナルド 東京駅」と検索するとピンが東京駅の敷地中央付近に立つため、あたかも駅の中央部(改札内)に店舗があるかのように見えてしまいます。実際には地下街の直上にピンが立っているに過ぎず、この位置関係を誤解したまま改札内に入場してしまうケースが多発しています。
第3に、かつて存在した店舗の記憶の混同です。過去に八重洲口周辺にあった店舗の記憶や、他の主要新幹線駅(新大阪駅や名古屋駅など、改札付近に分かりやすく配置されている事例)の体験と混ざり合い、「東京駅にも改札すぐの場所にあったはず」と錯覚してしまうのです。したがって、マクドナルドを利用したい場合は、必ず「改札を出る」必要があります。