セキセイインコの品種改良の歴史は100年以上に及び、5,000通り以上のカラーバリエーションがあると言われています。その中でも、偶然の産物や極めて高度なブリーディングによってのみ現れる、代表的な希少カラーを紹介します。
ハーフサイド(Half-sider)
体の真ん中を境界線にして、左右でまったく異なる羽色(右半分がグリーン、左半分がブルーなど)を持つ奇跡の個体です。これは通常の遺伝ではなく、受精卵が細胞分裂する初期段階で2つの胚が融合する「キメラ現象」によって生じます。意図的な繁殖が不可能で、数万羽から数十万羽に1羽とも言われる究極の幻種です。
アンスラサイト(Anthracite)
ドイツのブリーダーによって固定された、無煙炭のような深いチャコールグレーから漆黒のボディカラーを持つ品種です。通常のグレーセキセイとは一線を画す重厚なダークトーンが特徴で、世界中のコレクター垂涎の的となっています。
ブラックフェイス(Blackface)
本来は白や黄色であるはずの顔や額に、さざ波のような黒い縞模様(バーミング)がびっしりと覆うオランダ・南アフリカ発祥の変異種です。1990年代に出現したものの現在も流通数が極端に少なく、神秘的な佇まいから熱狂的な支持を集めています。
ライラック(Lilac)
ブルー系とピンクバイオレットの中間のような、淡く上品なラベンダー色をまとった品種です。光の当たり具合によって紫がかって見える繊細な発色を持ち、女性愛鳥家を中心に絶大な人気を誇ります。
レースウィング(Lacewing)
シナモンの繊細なレース状の淡褐色模様に、ルチノーやアルビノのような美しい赤目(ルビーアイ)を併せ持つ品種です。羽毛全体に漂う透き通るような透明感と気品が、多くの愛鳥家を魅了しています。