賃貸や売買の契約を結んでから事故物件だと発覚した場合、退去にかかる初期費用や引越し代は基本的に自己都合とみなされ、大きな金銭的・精神的損失を被ります。こうした事態を回避するため、現場の不動産関係者や調査員が実践している基本ステップは「公的情報の照会」「専門データベースの突合」「現地違和感のプロファイリング」の3軸です。
物件探しの初期段階では、賃貸ポータルサイト(LIFULL HOME'Sなど)に記載された物件概要の「備考欄」を隈なく確認します。ここに「告知事項あり」「心理的瑕疵あり」「特別募集住宅」といった文言が記載されている場合、何らかの事案が発生した物件であることを意味します。しかし、掲載期限の経過などを理由に備考欄から文言が外されているケースも少なくありません。
そこで重要になるのが、インターネット上の無料データベースの多角的な照合です。住所や番地、さらにはマンション名が過去に変更されていないかを調べ、新聞の縮刷版や過去の地方版事件アーカイブ、さらには登記簿謄本の甲区(所有権の移転履歴)を確認することで、相続や売買の不自然な頻度から事案の兆候をあぶり出すことが可能です。