サンリオの犬キャラクターを語る上で欠かせない二大巨頭が、ポムポムプリンとポチャッコです。どちらも同じ「犬」というカテゴリーに属しながら、その犬種、体格、性格設定は対極と言えるほど緻密に作り分けられています。
1996年にデビューしたポムポムプリンの犬種は、明確に「ゴールデンレトリバー」と設定されています。こげ茶色のベレー帽がトレードマークで、のんびり屋でマイペースな性格。好物はママが作ったプリンです。特筆すべきは、デザイナーの地井明子氏が「どこから見ても丸くて柔らかい存在」を目指して生み出したそのフォルムにあります。後ろ姿に見える「お尻のしるし(*)」は、リアルな犬の愛嬌をそのままファンシーの世界へ持ち込んだ画期的な意匠であり、当時のサンリオ社内でも議論を呼んだ末に採用されたこだわりのディテールです。
一方、1989年デビューのポチャッコは、よりスポーティで親しみやすいストリート感を持ったキャラクターです。公式設定における犬種は特定の純血種を指定しておらず、「白黒のぶち模様が特徴的な、好奇心旺盛でおっちょこちょいな男の子」として描かれています。フォルムのルーツとしては、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルやジャックラッセルテリアなど、活動的なテリア種やスパニエル系のエッセンスが感じられます。足の速さと寄り道が大好きな性格、そして少しぽっちゃりしている体型から「ポチャッコ」と名付けられました。
大型犬特有のおっとりした包容力を体現するポムポムプリンと、小型・中型犬のアクティブで無邪気な冒険心を体現するポチャッコ。この明確なキャラクター造形のコントラストが、ファンの好みを二分し、双方の独立した人気を強固なものにしています。