『いつも何度でも』の代名詞とも言えるのが、木村弓氏が奏でるライアー(竪琴)の幻想的な音色です。
ライアーとは、20世紀初頭にドイツの人智学者ルドルフ・シュタイナーの教育理念に基づいて開発された治療的楽器(治癒のための竪琴)の流れを汲む弦楽器です。金属弦が共鳴胴の上に張られており、指先で直接弦を弾くことで、抱きかかえる演奏者の胸郭から全身へ、そして聴き手の身体へと直接染み渡るような、あたたかく丸みのある倍音を生み出します。
音楽理論の観点から見ても、本曲のコード進行は驚くほどシンプルで無駄がありません。基本調(ヘ長調/Fメジャー、またはハ長調/Cメジャーなどでのアレンジ)をベースに、ダイアトニックコードを中心とした自然なカデンツで構築されています。複雑なテンションコードを使わない素直な和音の連なりだからこそ、メロディ本来の美しさと詩の言霊がダイレクトに伝わる構造になっているのです。