清純派イメージで一世を風靡した大路恵美だが、彼女の真骨頂は単なるヒロインにとどまらない演技の幅広さにある。その代表作となったのが、池波正太郎原作の名作時代劇『剣客商売』シリーズだ。藤田まこと演じる秋山小兵衛の息子・大治郎(渡部篤郎)と心を通わせる男装の女武芸者、佐々木三冬役を見事に演じきった。
凛とした袴姿で剣を構えるキリリとした表情と、ふとした時に見せる女性らしい恥じらい。現代劇で見せた可憐さとは一味違う、力強くも美しい時代劇での殺陣や立ち振る舞いは、時代劇ファンからも絶大な支持を獲得。清純派アイドル女優から本格派女優へと脱皮を遂げた歴史的瞬間であった。