法律の壁も変わりつつある。かつては可視化しやすい衣服の乱れや明白な暴行・脅迫がなければ立件が難しいとされた時代もあった。しかし、法務省による刑法改正によって「不同意わいせつ罪」が施行されて以降、同意のないあらゆる性的侵害に対する捜査体制は格段に強化された。
今回、本誌の独占取材に応じた刑事専門弁護士は、近年の摘発事例における警察の捜査手法の変化についてこう解説する。「従来であれば『誤って当たっただけだ』という加害者側の弁明を崩すのが困難でした。しかし現在では、防犯カメラのフレーム単位での動きの解析や、被害直後の衣服に付着した微物検査、周囲の目撃証言の精緻な補強によって、立件に至るハードルは確実に下がっています。故意に特定部位を狙った動作の不自然さは、現代の科学捜査によって言い逃れできない証拠となるのです」。