ネット上の園芸フォーラムやコミュニティでは、時に「マリア・カラスは名花の割に香りが薄い」「うどんこ病やすリップスに弱くて初心者は失敗する」といったネガティブな噂や疑問の声が散見されます。しかし、専門ナーセリーや熟練生産者への取材によって判明した噂の真相は、まったく異なるものでした。
まず香りについてですが、マリア・カラスは本来、芳醇なダマスク・クラシック香を備えています。ただし、現代の強香種(フルーツ香やミルラ香など)と比較すると、気温や湿度、開花ステージによって香りの立ち方に差異が出やすい性質があります。早朝の咲き始めには、澄んだ気品ある芳香をしっかりと放ちます。
耐病性に関しても、現代の最新耐病性品種(極めて薬剤散布が少なくて済むタイプ)と直接比較されたことで「手がかかる」という誤った評判が一人歩きしてしまったのが実情です。1960年代の品種としては群を抜いて樹勢が強くタフな株であり、月1〜2回の基本的な予防散布と風通しの確保さえ行えば、ビギナーでも見事に咲かせることが可能です。