「ご愁傷様」という言葉は、相手の身内に不幸があったことに対する同情や慰めの気持ちを込めた弔意の表現です。これに対して単に「ありがとうございます」とだけ答えると、「不幸があったことを喜んでいる」ような語感を相手に与えてしまうのではないかと気後れする人も少なくありません。
弔事における返答の基本は、相手が寄せてくれた「慰めの心遣い」に対して感謝と恐縮の意を示すことです。もっとも標準的で間違いのないフレーズは以下の通りです。
- 「恐れ入ります」:対面で短く答える際の万能な表現。
- 「お心遣いありがとうございます」:相手の配慮に焦点を当てて感謝を伝える表現。
- 「痛み入ります」「恐縮でございます」:目上の人や参列者に対して深い敬意と感謝を示す表現。
一方で、「どういたしまして」と返すのは明らかな誤用です。また、弔事の場では「重ね重ね」「度々」といった忌み言葉(重ね言葉)を避けるのが鉄則です。「くれぐれもご配慮いただき…」などの言葉を無意識に使わないよう注意を払う必要があります。