あれから年月を経て、二人の関係は劇的な進化を遂げた。現在の夫婦関係を一言で表すなら「人生の共同経営者」だ。主従関係でもなければ、庇護する側とされる側でもない。互いの弱点を熟知した上で、それぞれの強みを最大化する極めて合理的な関係性が構築されている。
夫婦再生の決定的な転換点は、過去の失敗を家庭内で「タブー化」しなかったことにある。腫れ物に触るような扱いは一切しない。夫の過ちを日常会話やビジネスの場でもオープンにし、笑いと教訓へと昇華させるメンタリティを二人で作り上げた。痛みを隠蔽せず、共有資産として再定義したことこそが、破綻寸前だった絆を強固なものへと作り変えた真相である。