物語の主人公・水野麻也子は、大手ハウスメーカーに勤める夫・航一と結婚して6年目を迎えた30代前半の人妻。周囲から見れば何不自由のない恵まれた生活を送っているように見えますが、実態は夫からの激しい束縛、日常的なモラハラ、そして長年にわたるセックスレスに深く苦しめられていました。
「自分はもっと愛されるべき存在なのではないか」という拭いきれない満たされなさを抱える麻也子の前に現れるのが、かつての恋人で手練れの弁護士・野村睦夫、そして情熱的で真っ直ぐな瞳を持つ年下の音楽家・工藤通彦です。野村とのスリリングな肉体関係で女としての自信を取り戻しつつ、通彦の純粋な求愛に心を奪われていく麻也子。しかし、親友たちの裏切りや夫・航一の狂気じみた執着が複雑に絡み合い、関係者全員を巻き込む破滅的なドロ沼劇へと発展していきます。
登場人物たちの複雑な相関図を読み解く鍵は、単なる「妻の浮気」ではなく、「親友への嫉妬」「母子の過度な共依存」「男の身勝手な独占欲」が幾重にも交差している点にあります。麻也子の親友・久美の秘めた情念や、奔放に見える玲子の打算など、登場人物全員がそれぞれの「不機嫌」を抱えて暴走していく緊迫感が、視聴者を惹きつけて離しません。