日本の過疎化と高齢化に伴う耕作放棄地の増加は深刻だ。しかし、この厄介な問題に対して、蕎麦という植物が驚くべき解決策を提示している。種まきからわずか75日ほどで収穫を迎え、痩せた土地でも逞しく育つ蕎麦は、荒れた農地を再生する最良のパイオニア植物となる。
地方都市では、ITワーカーや若手起業家が中心となり、放置された田畑をソバ畑へと変える「マイクロ農業」の輪が広がっている。夏から秋にかけて一面に咲く可憐な白い花は観光資源となり、収穫された実は地元のクラフトビールや新名物へと姿を変える。蕎麦は単なる農作物であることを超え、地方創生のエンジンとしての役割を担い始めているのだ。