ネット上の簡易レシピには、離乳食の月齢発達の観点から見ると見過ごせない「誤解」や「危険な盲点」が散見されます。
第一の誤解は、「生米からレンジで作るほうが美味しい」という思い込みです。確かに直火の土鍋であれば生米からの炊飯に利点がありますが、家庭用電子レンジのマイクロ波加熱は中心から外側へ急速に熱を通すため、吸水時間が不十分な生米を使うと「外側はドロドロなのに芯が残る」という最悪のムラが発生します。生米から作るなら最低30分の浸水が必須であり、時短を目的とするならば、すでに水分を含んで糊化している「炊飯済みのご飯」から作るほうが圧倒的に失敗しません。
第二の盲点は、「出来上がった直後のブレンダーがけ」です。離乳食初期(ゴックン期)の10倍粥はトロトロのポタージュ状にするためブレンダーが重宝されますが、離乳食中期(モグモグ期)の7倍粥は「舌でつぶせる粒感(豆腐くらいの硬さ)」を残すことが発達上の目的です。レンジ加熱後にハンドブレンダーを過剰にかけると、デンプンが過剰に破壊されて粘り気の強い「お餅」のような状態になり、赤ちゃんが喉に詰まらせるリスクが高まります。モグモグ期はスプーンの背で軽く押しつぶす程度に留めるのが鉄則です。