市立福山最大の特徴は、併設型の中高一貫校である点だ。部員の多くは中学時代から同じユニフォームを着て汗を流し、互いの癖や考え方を熟知している。
高校から入学してきた選手たちとも速やかに戦術イメージを共有できたのは、この6年越しのベースがあったからに他ならない。「次に誰がどう動くか、声を出さなくても身体が反応する」と主力選手が語る通り、ランナーを背負った場面での重厚な連携プレーや、変幻自在の仕掛けは相手バッテリーを大いに困惑させた。長年かけて培われた空気感が、土壇場でのプレッシャーを跳ね返す強靭なメンタルを生み出したのだ。