海外でも評価が高い『TOKYO VICE』や、リアルな犯罪描写で反響を呼んだ『インフォーマ』など、日本の裏社会を描いた映像作品が国内外で大きな注目を集めている。これらの作品は綿密な取材に基づいて制作されているが、猫組長の見解は一線を画す。
映像作品におけるクライムストーリーは、どうしてもドラマチックな演出や誇張されたバイオレンスが前面に出がちだ。しかし、実際の裏社会で生き残るために必要なのは、映画のような派手な抗争ではなく、徹底した計算と冷徹な損益分岐点の見極めである。スクリーン上のエンターテインメントと、指を詰めてまで責任を果たす現実に横たわる「決定的なギャップ」。彼が発する一言一言は、フィクション作品が描ききれない暗闇の冷たさを可視化する。