日本のソース類は、農林水産省が定めるJAS規格(日本農林規格)において「ウスターソース類」という大枠に分類されます。その中で、中濃ソース、ウスターソース、とんかつソース(濃厚ソース)の違いを決定づけている最大の指標は、製品の「粘度(粘り気)」です。
規格上、常温(20℃)における粘度の基準は以下のように明確に数値化されています。
- ウスターソース:粘度0.2Pa・s未満(サラサラとした液体状で辛口・酸味が際立つ)
- 中濃ソース:粘度0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満(ほどよいとろみがあり甘みとスパイシーさを兼備)
- 濃厚ソース(とんかつソース・お好みソース等):粘度2.0Pa・s以上(どろりと粘り気が強く果実の甘みが濃厚)
物理的なとろみだけでなく、中濃ソースの原材料である野菜・果実の配合比率も味わいに直結しています。主原料にはトマト、りんご、たまねぎ、にんじん、プルーンなどが豊富に使われており、ウスターソースに比べて固形分が多く含まれるため、口当たりがまろやかで酸味が立ちすぎない設計になっています。そこに醸造酢、糖類、食塩、そして数十種類に及ぶスパイスがブレンドされ、揚げ物の衣にしっとり絡みつつも油っぽさを断ち切る絶妙な風味が生まれるのです。