都内の旗艦店や大型商業施設において、カプセルトイ自販機の前で何が起きているのか。現場での観察取材とSNS上の声から、熱狂のリアルが浮き彫りになります。
平日夕方の池袋駅構内。100台以上の筐体が並ぶ一角で、20代から40代の女性やカップル、さらにはスーツ姿の男性が熱心に自販機の窓を覗き込んでいます。目当ては入荷直後のプーさん めじるしアクセサリーです。1,000円札を両替機に投入し、流れるように連続でハンドルを回すファンの姿が複数見られました。
現場で取材に応じた30代の会社員女性は、その魅力を次のように語ります。
「職場のビニール傘が誰のものか分からなくなるのが嫌で、プーさんのめじるしアクセサリーを探し回っていました。3軒目のショップでようやく残数わずかの台を発見して、思わず3回回しました。実用性はもちろん、ふとした瞬間に大好きなプーさんが目に入るだけで、仕事のストレスが和らぎます」
一方で、SNS上では「コンプリート」を目指すコレクターたちの苦悩と連帯が交錯しています。5ちゃんねるやX上では、以下のようなリアルな投稿が連日飛び交っています。
「プーさん目当てで回したのに、ピグレットが3連続で被った。誰か交換してほしい」
「地元のイオン、昨日の夕方に入荷したばかりなのに翌朝11時には売り切れていた。入荷数が明らかに需要に追いついていない」
「めじるしアクセサリーをペットボトルにつけていたら、同僚から『どこで回したの?』と聞かれまくった」
単に「可愛いものを手に入れる」という購買行動にとどまらず、仲間同士での交換トレードやSNSでの開封報告を含めた「体験型のエンターテインメント」として消費されている現場の実態が如実に伝わってきます。