外装の構造選びも、快適な渡航を左右する重要項目です。日本市場では頑丈なハードケースが主流ですが、欧米をはじめとする海外渡航の現場ではソフトキャリーを愛用する旅行者も少なくありません。それぞれの特性を理解し、渡航先の環境に応じて選定する必要があります。
ハードタイプの強みは、何と言っても耐衝撃性と防水・防刃性能です。空港のターンテーブルや海外の粗雑な荷扱いにおいて、中身の割れ物や精密機器を強固に保護します。近年の主流素材であるポリカーボネート樹脂は、柔軟性と復元力に優れており、強い衝撃を受けても割れにくく設計されています。一方で、中央から観音開きにする構造のため、海外の狭いホテル客室では開閉時に床の専有面積を広く奪ってしまうという弱点があります。
対するソフトタイプは、本体自体の軽さと前面ポケットの利便性が特徴です。ガイドブックや羽織ものを移動中に出し入れしやすく、片開き構造のため狭いスペースでも壁に立てかけたまま荷物の出し入れが可能です。しかし、カッターによる切り裂き盗難のリスクや、激しいスコール時の浸水リスクはハードタイプより高くなります。治安面や悪天候への警戒が必要な渡航先であれば、ハードタイプを選択するのが無難なアプローチです。
セキュリティ面で外せないのがTSAロック最新事情です。米国領土(ハワイ・グアム含む)への渡航時に必須となるこのシステムは、現在「Travel Sentry(トラベルセントリー)認証」として世界基準に定着しています。近年はマスターキーの形状が更新された新基準のシリンダーや、スマートフォンの生体認証と連動したハイテク機構も登場しています。ダイヤルロック式であれば鍵を紛失する危険がなく、空港での不意な手荷物検査時にも鍵を破壊される心配がありません。