ネット検索で最も混乱を招いているのが、「腫れたまぶたは冷やすべきか、温めるべきか」という処置の対立です。結論を明快に述べれば、「赤み・ズキズキする痛み・熱感」がある急性期は【絶対に冷やす】が鉄則であり、温めるのは禁忌です。
まぶた急な腫れ冷やす温めるの判断基準は、病態生理学に基づけば極めて明瞭です。麦粒腫やアレルギー性眼瞼炎のように、患部に急性の炎症や血管拡張が起きている状態で蒸しタオル等で温めてしまうと、毛細血管がさらに拡張して血流が急増し、腫れと激痛が倍加します。この段階で求められるまぶた腫れ即効で引かせる方法は、冷水で絞った清潔なタオルや、タオルで包んだ保冷剤を患部にそっと当てて血管を収縮させ、ヒスタミンの放出や組織液の漏出を抑えることです。
逆に「温める(温罨法)」が劇的な効果を発揮するのは、痛みや熱感がなく、マイボーム腺に脂が詰まっている霰粒腫の慢性期や、長時間のデスクワークによる単なる眼精疲労性の血行不良時のみです。40度程度のホットアイマスクで温めることで、固まった皮脂を融解させて導管の開通を促すことができます。発症初日の段階で鑑別がつかない場合は、絶対に温めず、「清潔を保ちながら軽く冷やす」を選択するのが安全策です。