「平日は東京のオフィスに通勤し、週末は湯沢のマンションでゲレンデへ向かう」「高崎に一戸建てを構え、週2回の出社時のみ新幹線を利用する」。こうしたフレキシブルな暮らしを選ぶ人々にとって、新幹線は生活の生命線だ。
自治体の通勤交通費補助制度や沿線開発も相まって、主要駅周辺の不動産価値は高止まりを見せる。とりわけ越後湯沢駅周辺では、かつてのリゾートマンションがリモートワーカーの定住拠点として再生され、新たなコミュニティが生まれつつある。「東京までの距離感が心理的に一気に縮まった」と語る移住者の表情は明るい。都市と地方の境目を曖昧にする役割を、この鉄路は見事に果たしている。