原作コミックスの結末は、宇宙の彼方に広がる星々の中に栗まんじゅうがポツンと浮かぶシュールなコマで幕を閉じます。読者に想像の余地を残す藤子作品らしいスマートなオチでしたが、テレビアニメ版ではさらにショッキングな演出が施され、視聴者に強烈なトラウマを植え付けました。
特に反響を呼んだのが、2008年7月25日に放送されたテレビアニメ第246話「バイバイン」です。水田わさびさんがドラえもんの声を担当する新体制下でリメイクされたこのエピソードでは、中盤から緊迫感のある演出が強化され、ロケットで宇宙へ栗まんじゅうを打ち上げた後、安堵するのび太とドラえもんの姿が描かれました。
しかし、物語のラストシーンでカメラは野比家の縁の下へと静かにパンします。そこには、食べ残されたまま放置されていた「もう1個の栗まんじゅう」が不気味に鎮座していたのです。画面が暗転する直前、その栗まんじゅうが「ポフッ」と音を立てて2個に分裂する描写が挿入され、エピソードは戦慄のクリフハンガーで終了しました。
このアニメ独自のエンドカードに対し、放送当時のSNSやネット掲示板では「子ども向けアニメの域を超えている」「地球終了のお知らせ」「夜眠れなくなった」といった悲鳴に近い感想が溢れかえりました。2017年の再アニメ化時にもその不気味な余韻は語り継がれ、ホラー演出としての完成度の高さが再評価されています。