法的な包囲網も急速に狭まっている。近年の法改正により、いじめに起因する精神疾患や不登校に対する民事上の損害賠償請求において、デジタル証拠の証拠能力が大幅に強化された。数年前、十数年前のLINEのスクリーンショットや、音声データが決定的な証拠となり、大人になった加害者に突然、数百万円規模の慰謝料請求が届く事例が相次いでいる。
さらに、時効の解釈も柔軟になりつつある。被害者がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した時点を起点とする判例が増えたことで、「逃げ切った」と思っている加害者に対して、30代、40代になってから法的責任が追及されるケースも珍しくない。経済的な困窮だけでなく、裁判沙汰になること自体が社会的信用の失墜を意味する。