「うんとこしょ」の魔力!『大きなかぶの歌』名曲の真相と劇遊び演出術

「うんとこしょ」の魔力!『大きなかぶの歌』名曲の真相と劇遊び演出術

「うんとこしょ」の魔力!『大きなかぶの歌』名曲の真相と劇遊び演出術にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

多くの保育士や保護者が「昔からある伝承歌」と錯覚しがちな劇中歌ですが、定番として親しまれている名曲には明確な創作者が存在します。大きなかぶ 作詞 作曲者としてクレジットされているのは、作詞家の名村宏氏と、昭和から平成にかけて数々の童謡金字塔を打ち立てた作曲家の越部信義氏です。

越部信義氏といえば、『おもちゃのチャチャチャ』の補作曲・編曲をはじめ、NHK『おかあさんといっしょ』の名曲群を手がけた日本音楽界の重鎮です。越部氏のペンによる旋律は、シンプルでありながら転調のアクセントや跳躍進行が絶妙に配置されており、子どもが歌いやすく、かつ伴奏者が弾きやすい構造に仕上げられています。かつて『おかあさんといっしょ』で第7代・歌のお兄さんを務めた坂田おさむ氏と、第16代・歌のお姉さんである神崎ゆう子氏が歌唱したバージョンや、近年ではタニケン(谷本賢一郎)氏ときのしたももか氏による音源など、トップシンガーによって時代を超えて吹き替えられてきました。

大きなかぶの歌 歌詞の冒頭「おじいさんのまいた かぶのたねから おおきなかぶが できました」という素朴な導入は、物語の絵本世界を一瞬で音空間へと変換します。この作品の根底にあるのは、19世紀のロシアで民話蒐集家アレクサンドル・アファナーシェフが編纂し、のちにアレクセイ・トルストイが再話したロシア民話です。過酷な気候風土の中で、家族や家畜が一丸とならなければ生き抜けなかった農村の過酷な連帯が、日本において越部氏と名村氏の筆によって、温かな幼児向けの教育音楽へと見事に昇華されたのです。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。