短期決戦の行方を握るのは、紛れもなくマウンド上の支配力だ。その鍵を握るのが、右腕・山本由伸の投球術である。手元で鋭く落ちるスプリット、打者の手元で浮き上がるような快速球、そしてタイミングを狂わせるカーブ。大舞台を経験するごとに凄みを増す投球は、メジャー屈指の強力打線をも沈黙させる凄みを帯びている。
しかし、勝敗の分水嶺となるのは先発陣の投球回数だけではない。デーブ・ロバーツ監督による継投のタイミングが、シリーズの命運を大きく左右する。僅差の終盤で繰り出されるリリーフ陣の出来、ワンポイントでの勝負手、そして守備シフトの徹底。百戦錬磨の指揮官が下す冷徹な決断の数々が、ドジャースを勝利の岸辺へと導くか、あるいは波乱の渦へと突き落とすのか。ベンチワークの駆け引きも見逃せない。