強盗事件の現場では、被害者が抵抗した際や逃走の過程で怪我を負わせる事態が頻発します。刑法第240条が定める「強盗致死傷罪」の領域に入ると、科される刑罰の重さは桁違いの次元へと引き上げられます。各類型の法定刑と法廷における実務相場を以下の比較表に整理しました。
多くの人が見落としがちな恐ろしい盲点が、強盗致傷罪の量刑相場における「負傷」の定義です。判例上、被害者が擦り傷や打撲、全治1週間程度の軽微な怪我を負った場合であっても、強盗の機会に行われたのであれば例外なく強盗致傷罪が成立します。下限が懲役6年となるため、裁判員裁判の対象事件となり、一般市民の厳しい視線に晒されながら長期刑が確定します。
さらに悲惨な結末を迎えるのが強盗致死罪の法定刑と無期懲役の峻厳さです。被害者が死亡した場合、用意されている刑罰は「死刑又は無期懲役」の2つしかありません。被害者を死なせる意図がなかったとしても、現場で暴行を加えた結果として死亡させたのであれば、最低でも無期懲役が科されます。若気の至りや金銭的困窮を理由に犯行に及んだ代償として、残りの人生のすべてを奪われる構造になっています。